中国で韓流規制8年 習政権が影響力を警戒か

中国で韓流規制8年 習政権が影響力を警戒か

 1億人以上の韓流ファンがいるとされる中国では、Kポップグループの公演や韓国映画・ドラマを制限する「限韓令」が8年以上続いている。中韓関係の悪化が主な原因とされるが、習近平政権が自国文化の保護を重視し、韓流の影響力を警戒したともみられている。公式の場での「推し活」が制限される一方、ネット上の海賊版を通じて韓流人気は拡大している。昨年12月、韓国の政局混乱に関するニュースを受けて韓国ドラマの放送延期が発表されると、中国のSNSには怒りや嘆きの声があふれ、「天が崩れたようだ」との書き込みも見られた。

 中国政府は「限韓令」の存在を正式には認めていないものの、2016年夏ごろから韓流コンテンツの排除が目立つようになった。当時の朴槿恵政権が米国の迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を韓国に配備することを決定したことが背景にあるとされる。

 アイドル応援に巨額の資金を投じる「推し活」の過熱も理由の一つとされ、韓国メディアによれば、それ以降、中国本土では大規模なKポップ公演の許可は出されていない。

画像: 高知新聞