中国政府が関与しているとされるサイバー攻撃グループ「ミラーフェイス」が、2019年以降、日本を標的に攻撃を続けているとして、警察庁が注意を呼びかけました。「ミラーフェイス」に対する警察庁の注意喚起は今回が初めてです。
このグループは別名「アース カシャ」とも呼ばれ、日本の企業や組織、個人を狙ったサイバー攻撃を仕掛けており、警察庁は中国政府の関与を疑っています。
「ミラーフェイス」による日本国内への攻撃はこれまでに210件確認されており、安全保障や先端技術の情報を盗む目的で行われているとみられています。
主な手口は、不正なプログラムが添付されたメールを政治家やマスコミ関係者に送信し、マルウェアを使って情報を抜き取るものです。また、2024年6月頃からは、有識者になりすましたメールを送り、リンクからファイルをダウンロードさせる手口が確認されています。
メール件名の例として、「国際情勢と日本外交」「取材のご依頼」「所蔵資料のおすすめ」などが挙げられています。
警察庁は、送信者が既知のアドレスでも、パスワード付きZipファイルや普段見かけない形式のファイルが届いた場合は確認を徹底するよう呼びかけています。また、添付ファイルやダウンロードしたファイルを開いた際に「コンテンツ有効化」のクリックを誘導されても、慎重に対応するよう注意喚起しています。