「1月後半がピークの可能性」インフルエンザ感染急増…“年末年始混乱”の原因は?9連休で家庭内拡大か 歯磨き・入浴で予防徹底を

「1月後半がピークの可能性」インフルエンザ感染急増…“年末年始混乱”の原因は?9連休で家庭内拡大か 歯磨き・入浴で予防徹底を

 年末年始に猛威を振るったインフルエンザ。なぜ医療機関に長い行列ができる事態となったのでしょうか。

 新型コロナ流行時にはインフルエンザが減少していましたが、コロナ前の2018~19年を振り返ると、インフルエンザのピークは1月下旬でした。今年も例年通り、1月下旬から2月初頭にかけてのピークが予想されていました。

 ところが2024年の場合、12月に入ると感染者が急増。特に12月16~22日の週では、全国平均で1医療機関あたり42.66人もの患者が訪れ、過去10年で最多となりました。

 この“パンク状態”について、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長は「クリスマス頃から感染者が爆発的に増加し、年末年始の9連休で家族内感染が広がった。1人の感染が家族全体へ波及するケースが非常に多い」と指摘します。

 さらに、帰省シーズンと重なり感染が拡大。加えて、多くの医療機関が休診中であったことが混乱を招きました。伊藤院長は「休み明けには患者が一気に押し寄せ、30人以上が来院する事態に。過去最多の逼迫状況でした」と話しています。

 今後については、例年通り1月後半にピークが訪れる可能性が高いと予測されていますが、連休明けには治りきっていない人が学校や職場へ戻ることで、さらに感染が広がる懸念があります。

 感染予防のためには手洗いやうがいに加え、歯磨きや入浴が重要です。歯磨きは歯周病菌による免疫低下を防ぎ、シャワーや入浴はウイルスを体外へ洗い流す効果があります。家庭内外での感染拡大を防ぐためにも、こうした予防策を徹底しましょう。