韓国のSamsung Electronicsは、2025年の自社製品に新たな空間オーディオ技術「Eclipsa Audio」を導入すると発表した。この技術は、米Googleとの共同開発によって誕生したもので、これにより音響体験がさらに進化すると期待されている。Samsungは、この新技術を2025年以降に発売するテレビやサウンドバーに搭載する計画を明らかにしており、これらの製品ではYouTubeでEclipsa Audio対応の動画コンテンツを視聴できるようになる見込みだ。サービスの開始は年内にも予定されている。
現在、Samsungのテレビやサウンドバーには、広く普及している空間オーディオ技術「Dolby Atmos」が採用されている。しかし、Samsungは徐々に「Eclipsa Audio」へとシフトしていく方針で、これにより独自の音響エコシステムを構築する狙いがあると見られる。
また、SamsungとGoogleは韓国の電気通信技術協会(TTA)と協力し、Eclipsa Audioに対応する機器の認証プログラムを策定中。この認証プログラムにより、Eclipsa Audioを採用した端末が市場で確実に認識され、互換性の問題が解消されることが期待されている。
さらに、Samsungの発表ブログではGoogle Chromeの幹部がコメントを寄せており、そこでは「クリエイターたちがEclipsa Audioを活用して新たなオーディオ体験を生み出すことに期待している」と述べている。この発言から、Google ChromeがEclipsa Audioをサポートする可能性も示唆されている。