テスラ、2024年販売台数で初の前年割れ―EV需要が米欧で停滞、中国市場で回復も苦戦

テスラ、2024年販売台数で初の前年割れ―EV需要が米欧で停滞、中国市場で回復も苦戦

 アメリカの電気自動車(EV)メーカー大手であるテスラが、2024年の世界販売台数を発表した。それによると、同年の販売台数は前年に比べて1%減少し、合計で178万9226台となった。この結果、テスラはこれまで順調に増加してきた販売実績が、初めて前年を下回る形となった。

 米国内の報道によると、中国市場では、2024年の前半に販売が落ち込んだものの、年後半には持ち直しの兆しを見せた。しかし、アメリカやヨーロッパでは依然としてEV需要が伸び悩んでおり、これが全体的な販売減少の主な要因となっている。

 一方で、中国のEV市場最大手である比亜迪(BYD)は、2024年の販売台数を前年より12%増やし、合計で176万4992台を記録。これにより、BYDはテスラとの差を約2万4000台まで縮め、EV市場における競争がさらに激化している。

 テスラの販売台数を四半期ごとに見ると、2024年の第1四半期(1~3月)と第2四半期(4~6月)は、それぞれ前年同期比で減少した。しかし、第3四半期(7~9月)には前年同期比で6%増加し、成長基調を回復。そして第4四半期(10~12月)には前年同期比で2%増となり、49万5570台という四半期ベースでの過去最高を記録した。しかし、上半期の減少分を完全に挽回することはできず、年間としてはわずかにマイナス成長となった。