2日、第101回東京箱根間往復大学駅伝の往路が、東京・大手町から神奈川県箱根町の芦ノ湖までの5区間、総距離107.5キロで行われた。この大会には21チームが出場し、関東学生連合はオープン参加として参加した。特に注目を集めたのが東京国際大学のリチャード・エティーリ選手(2年)による圧巻の走りだ。
エティーリ選手は、5000メートルと1万メートルの日本学生記録を持つ史上最速の留学生ランナー。この大会でエティーリ選手が担当したのは、2区(23.1キロ)。タスキを受け取ると、すぐにその驚異的なスピードを発揮した。
スタートしてわずか3キロの時点で、エティーリ選手はすでに10人を抜くという圧巻のパフォーマンスを見せ、その勢いはとどまるところを知らず、7.5キロ地点では強豪・駒澤大学のエースである篠原倖太朗選手(4年)を抜き去り、さらに12キロ付近では早稲田大学の山口智規選手(3年)も追い抜いた。この時点でも、エティーリ選手が抜いた人数は12人となっている。
トップを走る中央大学の溜池一太選手(3年)に追いつくことはできなかったものの、エティーリ選手の走りは記録に残るものだった。エティーリ選手は区間を1時間5分31秒で走り抜き、これまでヴィンセント選手が保持していた1時間5分49秒の記録を更新する区間新記録を樹立したのだ。
激走を終えたエティーリ選手は、「とてもタフでハードな区間だったけれど、区間新記録をマークできてとてもうれしいです」と喜びを語り、白い歯を見せて笑顔を浮かべた。