米エヌビディアの先端半導体が中国のAI企業に違法輸出か シンガポールで3人起訴

米エヌビディアの先端半導体が中国のAI企業に違法輸出か シンガポールで3人起訴

 シンガポールで、サーバー供給業者を欺いた罪で3人が起訴された。地元メディアによると、米半導体大手エヌビディアの先端半導体が、中国のAI企業ディープシークに違法輸出された疑惑と関連があるという。 

 ロイターは以前、米政府がディープシークによる対中輸出規制対象の半導体使用を調査していると報じていた。近年、シンガポール経由で中国に半導体が密輸されている懸念が高まっている。 

 シンガポール警察は22の個人・企業を捜査し、今回3人を起訴。地元メディアの報道によると、ディープシークはシンガポールを経由してエヌビディア製品を入手した可能性があるという。 

 裁判資料によれば、起訴されたのはシンガポール国籍の2人と中国籍の1人。シンガポール国籍の2人は昨年、サーバー供給業者に対し「最終エンドユーザー以外には渡さない」と虚偽説明した罪で起訴。 

 中国籍の被告は、商品のエンドユーザーがシンガポール登記の企業であると偽り、供給業者を欺いたとされる。 

 エヌビディアにとってシンガポールは米国に次ぐ第2の市場で、売上高の18%を占めるが、実際の出荷割合は2%未満。顧客が他国向けの請求処理拠点として活用している。

Source: Reuters Image: Bloomberg