【自由通信】NHKが営業システムのソフトウェア開発を巡り、約30億円の特別損失を計上していたことが判明した。複数の関係者によると、NHKはIT大手の日本IBMに開発を委託していたが、開発が中止される事態となり、東京地裁に損害賠償請求を起こしたという。NHKは4日午後、正式に発表する予定である。
NHKの2024年度中間財務諸表では、特別損失として33.4億円が計上され、このうち28.5億円はシステム開発に関する減損だった。
同局によれば、システム刷新のため予算を計上して開発を進めていたが、受注業者から大幅な納期延長と、延長後も完了の見通しが立たない旨の申し入れがあったため、開発を中止し減損処理を行ったという。取引先名は公表していない。
NHKは先月28日、朝日新聞の取材に対し「相手先に返金を求め交渉を継続しているが、詳細は今後の交渉に影響を及ぼす可能性があるため回答を控える」とコメントしている。